胃カメラについて

当日とびこみでの内視鏡検査は安全性が保たれませんので、原則は一度外来受診を受けていただいてから、問診(症状、併存疾患、既往歴、服薬歴など)、ピロリ菌検査の希望、大腸ポリープ切除の希望、鎮静剤使用の希望を確認後、検査を計画します。なお当院では胃・大腸内視鏡の全例にCO2(二酸化炭素)送気による検査を行っています。

注:CO2送気による検査は通常の空気を使った胃・大腸内視鏡検査に比べて、検査後の腹部膨満感が軽減されます。検査後のなんともいえない、おなかの張った感じが少なくなります。

胃内視鏡検査について

当院では経鼻内視鏡及び経口内視鏡の細径のもの、また最新式の拡大観察が可能な細径のスコープを導入しております。基本的にはご希望を聞いてスコープを選択することになりますが、それぞれにメリット(良い点)とデメリット(悪い点)があります。また鎮静剤の使用に関しても当日車やバイクの運転をされない方であれば、希望により使用可能です。検査後は一定時間休んでいただき、問題なければ帰宅となります。

1. 経鼻内視鏡

適 応:検診目的、前回嘔吐反射が強かった方、鎮静が受けられない方(当日運転される方)が対象です。

良い点:細く反射が少ない、検査中に会話が可能

悪い点:検査時間が少し長い(8-10分前後)、鼻出血が起こりうる、両方の鼻にスコープが入らない場合は経口になる場合がある、操作性が若干低下する(生検に時間を要する可能性がある)、CCD(画像カメラ)が小さいので画質の制限がある

2. 経口内視鏡(当院では経口内視鏡の中でも細径スコープを採用しています)

適 応:萎縮性胃炎のある方、ヘリコバクターピロリ感染の既往がある方、精査必要な病変がある方、食道・胃癌治療後の方、鎮静を受ける方などが対象です。

良い点:きれいな画像で観察可能、診断精度が上がる、検査時間が短い(6-7分前後)

悪い点:嘔吐反射がでる場合がある

鎮静法について

胃カメラ検査の場合当院では希望する方で、当日車やバイクの運転をされない方に限り、鎮静法(眠くなる注射を使用する方法)を導入しています。大腸カメラでは原則使用しませんが、希望がある方には相談のうえ使用する場合もあります。

1. 鎮静を使用した場合:うとうとした状態で検査を行います

良い点:嘔吐反射が少なく、楽な検査が可能である

悪い点:検査後30-60分間安静が必要、当日の車の運転は不可である、検査自体を覚えていない場合もある

2. 鎮静を使用しない場合:通常の検査方法です

良い点:短時間で帰宅できる、当日仕事などに影響が少ない

悪い点:嘔吐反射が出る場合がある

胃内視鏡検査の流れ

1. 問診・予約

問診を聞いて予約します。
薬・アレルギーなどの確認後、検査・偶発症の説明、鎮静剤使用の希望の確認、抗血栓薬に対する休薬などの指示を行います。

2. 検査予定日

検査予定日:月曜日・火曜日・水曜日・木曜日・金曜日・土曜日
ただし、木曜日、土曜日は予定枠が他の曜日と比較し限られております。

3. 検査方法の選択

  • 経鼻内視鏡、経口内視鏡(細めの内視鏡、詳細な拡大観察可能な最新型のやや細めの内視鏡)のいずれかを選択していただきます。
  • 検査当日車運転をされない場合には、希望により鎮静剤を使用した検査が可能です。

4. 検査結果説明

検査結果説明は可能なら当日に説明します。また鎮静後や病理検査を行っている場合は後日、外来にて結果を説明します。